チャンスをじっと待つ

トレードしていると，ここで仕掛けることができたら，利益を出しやすかったのに，どうしてあんなところで仕掛けてしまったんだろうと思うことが多々ある．

目先の利益欲しさに自分がトレードしやすいと思っていないところでも無理に利益を取りに行こうとしてポジションを取り，その後，逆に行かれて含み損を抱えたところで，本当に仕掛けるべきときが来る，こんな経験をしたことがないだろうか．

トレードが下手なときは，そもそもどこがトレードしやすいかがよく分かっていないため，チャンスでもなんでもないところでポジションを取りがちである．

そして，含み損を抱えてしまい，その後，身動きが取れなくなり，ひたすらプラテンするのを祈ったりする．

含み損を抱えてしまうと，資金に余裕がなくなったり，含み損を抱えていることで精神的ダメージを受けていたりして，本当に仕掛けるべきときが来ても，それ以上の含み損が増える恐怖で何もできず，ただ自分のポジションが無事に帰還できることだけを願ったり，時に，無計画なナンピンに走り，さらに被弾することさえある．

もちろん，ナンピンが成功することもあるが，それはただ運が良かっただけである．

ナンピンは，計画的なものであれば，問題ないが，無計画なナンピンはご法度である．

一方，トレードが上手な人は，自分がトレードしやすいところまでひたすら待つことができる．

その間，余計なポジションは取らず，いずれ来るであろうチャンスをじっと待つ．

トレードが上手な人は仕掛けるポイントを厳選するので，必然的にトレード回数が少なくなる．

つまり，無駄打ちがなくなるのである．

自分がトレードしにくいところでトレードしても，労多くして得るもの少なし，ということをよく分かっているからである．

1日ザラバを見ていても，チャンスらしいチャンスがほとんどなく，ノートレードで終わるかもしれない．

たとえノートレードであっても，待つのも仕事，それも立派なトレードとしての判断である．

トレードは，買うか，売るか，何もしないか，この判断の繰り返しであり，何もしないというのも立派なトレードであることを忘れてはならない．

いかにチャンスを待てるか，これは結構重要である．