もう一人の自分の声を聞く

トレード

トレードをしていると,もう一人の自分の声を聞くことがある.

玉を建てようとすると,今ここで建てるのか,ここで建てると,面倒になるかもよ,それでもいいのかと,もう一人の自分が言ってくることがある.

だいたいそういう声を聞くときは,その声に逆らって玉を建てると,その玉はその後苦労しまくって得るもの少なしの玉になることが多い.

トレードしている自分と,それを客観的に見ているもう一人の自分がいて,もう一人の自分がいつも自分のトレードを後ろでみている感じである.

そして,おかしなトレードをしようとすると,すかさずもう一人の自分がやめとけと声をかけてくる.

自分のトレードを客観的に見ることができるもう一人の自分を持つことは,トレードする上でとてもプラスになるのである.

しかし,トレードを始めた頃はそのような声を聞くことはなく,ただひたすら自分が思うようにトレードをしていただけであった.

それがいつしかもう一人の自分の声が聞こえるようになっていた.

実に不思議である.

トレードをするときは,トレードしている自分と,まったく相場に参加していないもう一人の自分を意識的に持つようにして,常にもう一人の自分に今の自分のトレードを客観的にみてもらうようにするとよい.

リアルに玉を持ってしまうと,自分のポジションに不利な情報は無視してしまいがちなので,ポジションを持っていないもう一人の自分がいてくれると,意外と客観的にあれこれ判断できるものである.

あとは,そのもう一人の自分の判断に耳を傾けることができるかどうかである.

トレードは自分以外の他者の動きの中で勝負するものなので,常に他者の視点からの判断ができるもう一人の自分の存在が役立つのである.

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