トレードをする際には自分が決めたトレードルールに従ってトレードを行う必要があり,そのルールはしっかりと守らなければならない.
そんなの当たり前でしょと思うかもしれないが,実際にトレードしてみると,そのルールを守るというのがいかに難しいかが分かる.
欲に負けて,早々と利益確定してしまったり,ロスカットすべきところでロスカットしなかったりと,自分が決めたトレードルールを破る人が結構いる.
トレードを始める前にはトレードルールをしっかりと決めてからトレードをする必要があり,トレード中はそのルールをしっかり守ることが大切である.
当然のことながら,そのルールは期待値がプラスになるものでなければならず,そうでなければ,そのルールに従ってトレードを続けてもプラスになることはないだろう.
トレードルールを守るためには欲と恐怖を克服しなければならないが,そのためにはこのトレードルールに従ってトレードを繰り返せば,最後にはプラスになるという確信のようなものがなければならない.
そのためには,最初はリアル資金ではなく,バーチャルトレードでひたすら検証を重ね,期待値がプラスになるトレードルール作りが必須であろう.
もちろん,実践で痛い目にあいながらそのようなルールを見つけ出すというのもありであるが,そのためにはそれ相応の資金が必要であることは言うまでもない.
トレードは最初からリアル資金で欲と恐怖を味わいながら,実際に痛い目にあわないと,人はなかなか学習しないものという人もいるが,資金が少ない人がそれをやると,資金を失う可能性が高い.
リアルに痛い目に合わなくても,期待値がプラスのトレードルールを作れる手段があるのなら,その方がよい.
バーチャルでのトレードをひたすらやり続けても,リアルトレードから学ぶべきことの方がはるかに多いはずとは言うけれど,実際に資金を失って退場してしまっては終わりである.
トレーダーにとって商売道具であるトレード資金を失うような事態になってはいけない.
大工が大工道具を失ってしまったら,仕事ができないのと同じである.
トレードルールは利益を出すためだけにあるのではなく,大切なトレード資金を守るためでもあるのである.